強い債務整理 借金返済|(4) 被告Y社由来の有害化学物質による健康被害の発生について ア前提 上記

借金返済の健康に債務整理であるが,原告らは,原告らに現実に深刻な健康被害が進行して おり,他には原因が考えられず,時期及び場所的関係から,本件Y社施設 由来の有害化学物質がその原因でである旨強く主張していることに照らし, 本件Y社施設由来の化学物質による健康被害を疑わせる事情があればその 排出・到達に関して再検討を要することとなるし,また,逆に本件Y社施 設由来の化学物質による健康被害の存在が証拠上認められなければ,その 排出・到達が確認できないことの裏付けにもなるので,以下,本件Y社施 - 145 - 設由来の化学物質による健康被害に関する原告らの主張について検討する。」
本件
施設
操業


操業によって住民に健康被害が生じている とする仮説を定立するのであれば,本来は,本件Y社施設を中心と して同心円上に存在する地域の集団を調査・解析の対象として設定 すべきであるところ,E疫学調査においては,別紙21のとおり, そもそも同心円上に資料を取っていない。
したがって,理論上,発 - 146 - 生源とされる地点と各サンプルの地点の距離関係が変わらないので あれば矛盾は生じないのであるから,必ずしも3地域を結ぶ直線上 に発生源がある必然性はないということとなる。
(b) 次に,E疫学調査においては,前記3(4)ア(ウ)で判示したよう に,原告ら住民同様に,あるいはそれ以上に本件Y社施設由来の化 学物質に曝露していると想定できる被告Y社の従業員において健康 被害が発生しているという事実は認められないこと及び他の廃プラ のリサイクル工場において同種の健康被害についての報告がされて いないことについては何ら説明が加えられておらず,この点につい ていかなる考慮をして仮説を設定したのか不明である。
(c) さらに,前記3(4)イ(イ)dで判示したとおり,E疫学調査にお いては,E疫学調査の基礎となるアンケート調査が,周辺の8つの 自治会において実施されているにもかかわらず,3つの自治会分だ けが解析対象となっており,その他の地域のアンケートについては 解析されていないのであり,特に,曝露群として解析の対象となっ た2地域は,守る会を構成する主要自治会の所在地区であること, 守る会は,平成16年4月ころから広報誌の発行,署名運動,シン ポジウムの開催,デモ行進,議会への請願,仮処分の申請等により, 一貫して本件2施設の建設・操業に反対運動を行ってきている集団 であること(甲A4,72,78ないし85,原告A)などの点に 照らせば,仮にすべてのアンケート調査表を解析することに時間的, 費用的制約があったとしても,都合の良い結果があらわれるように 恣意的な選択がなされていると疑われかねず,その信用性にも疑問 が生じる。
また,E疫学調査においては,E疫学調査の基礎とした質問票に, その実施者として「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る - 147 - 会」と各自治会名とが記載されており,その目的として「この度, 専門家の指導のもと,健康アンケート調査を実施します。
この調査 は,廃プラ工場操業による地域住民の方への健康影響を調査し,健 康と環境を守る運動に活用するものです。
なお,プライバシーは厳 守します。
」と記載がある上に(甲A15ないし22),原告らを 含む守る会の会員がアンケート質問票の回収を行っていること,さ らに,E疫学調査が実施される前に,原告らは,同種のアンケート 調査を,今回の解析対象としているef・eg・h町において実施 し,守る会発行のビラに,その結果を棒グラフで対比するとともに, 発生すべき症状を具体的に記載(「咳がとまらない」「皮膚に湿疹 のようなものができ痒みがとまらない」など)してこれを住民に配 布し,その状況を知らしめていること,質問票による調査において も,代筆によって回答することが認められているところ,代筆によ る回答か否かの区別さえも行われていないこと等調査における正確 性を担保するための手続に問題点が多数存在するといわざるを得な い。
そして,E証人は,E疫学調査においてはロジスティック解析を 行っており,経験上,バイアスの問題は生じていない旨供述等して いるが,上記の事情について問題がないとする具体的な判断を示し ていないことからすると,E疫学調査の信頼性には疑問が残るとい わざるを得ない。
(イ) C調査について a 原告らは,C調査に基づいて,? 本件Y社施設の700メートル 以内に居住している住民において,皮膚粘膜刺激症状が20パーセン ト以上の高率であらわれており,WHOの指摘するシックビルディン グ症候群の愁訴と一致する健康被害が住民の一定割合以上に発生して - 148 - おり,臨床医学的分析において,E疫学調査の結果が裏付けられてい る,? 実際の20人の住民の診断においても,WHO,EPAのシ ックビルディング症候群に該当する訴え症状があり,眼鼻皮膚症状な ど健康被害の症状がこの地域にいるときは悪化し,この地域を離れる と症状が改善するという特徴がそのうち15人に認められ,EPAの シックビルディング症候群に該当する健康被害が現に発生していると 主張する。
b しかし,そもそも,シックハウス(ビルディング)症候群とは,W 医師による定義,WHOによる定義,EPAによる定義のいずれにお いても,閉鎖された室内環境を前提としていることが明らかであって, 前提の異なる屋外の土地における開放状況下での大気環境の場面に, 単純にその基準を当てはめることは必ずしも相当とはいい難い。
そして,上記(ア)で判示したとおり,そもそもC調査が前提として いるE疫学調査の信頼性につき疑問が存するのであるから,これを前 提とするC調査における臨床医学的分析の点についてもその信頼性に ついて限界が存する。
また,C調査においては,C医師は,初診であるにもかかわらず, わずか4分から15分程度しか診察しておらず(C証人),そのよう な短時間の診察では各人の健康状態を客観性をもって正確に診断する ことは困難であるといわざるを得ず,その診査結果の正確性には疑問 が残らざるを得ない。
そして,E疫学調査につき上記のとおり信頼性 に疑問があるのであるから,わずか20名の診察結果に依拠して,本 件施設との関連性を推認することは困難であるといわざるを得ず,さ らには,C調査の対象者である20名の住民については,症状を訴え ていた人を守る会役員が口頭で呼びかけて集めた人達であり,かかる 対象者を前提にWHOによる定義やEPAによる定義に当てはめるこ - 149 - とは相当でないから,いずれにしてもC調査はこれを採用することは できない。
(ウ) 原告B等の症状について a 原告らは,原告Bにおいて,以前には気管支喘息やアレルギー性鼻 炎・結膜炎の症状はなかったにもかかわらず,本件Y社施設が稼働し た後の平成18年1月から咳と痰が出るようになり,のどの痛みも感 じるようになったが,気管支喘息治療薬では効果がなく,居住地域を 離れると症状が改善するのであるから,本件Y社施設由来の有害化学 物質によって,上記の健康被害が生じたものであると主張する。


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b しかし,患者から一定の症状が訴えられた場合,医師としては,様 々な原因を考慮し,問診及び科学的検査等を実施して症状の原因を特 定又は排除していくものであるところ,患者からシックハウス症候群 の可能性を指摘されたのであれば,その可能性を検討するために,前 記3(4)ウで判示した負荷誘発試験,血液検査等の客観的検査を行う のが一般的な診察であると考えられるにもかかわらず,原告Bにおい て血液検査などの客観的な医学検査の資料を証拠として提出されてお らず,また,同原告の室内環境・生活環境等を検討,調査した形跡も 認められない。
そして,原告Bが「守る会」の役員であり,被告Y社の操業に対し 強い嫌悪を有する者であることからすれば,その症状は,嫌悪・怒り 等の感情から発したという心因性のものである可能性も否定できず, 上記(2)及び(3)で判示したように,本件Y社施設からの有害化学物質 に曝露したとは認めるに至らないことも併せて考慮すると,原告Bが 訴える症状が,本件Y社施設由来の化学物質により生じた健康被害で あると認めることは困難である。
c そして,原告らは,原告G及びその他の原告ら並びに周辺住民の健 - 150 - 康被害の存在についても主張するが,そもそも証拠上明らかになって いるものは各人の愁訴だけにすぎないこと,いずれの者についても客 観的検査等が行われた形跡が存しないこと,愁訴を訴える者の大半が 60歳以上の高齢者であり,加齢からくる症状も含まれている可能性 が考えられること,本件Y社施設に対する嫌悪・怒り等に起因する心 因性の症状である可能性も否定できないこと等の諸般の事情を考慮す ると,原告G及びその他の原告ら並びに周辺住民の健康被害と称する 症状についても,本件Y社施設由来の化学物質により生じた健康被害 であると認めることは困難である。
ウ小括 以上のとおりであって,そもそも本件Y社施設から人の健康に影響を及 ぼす程度の化学物質の排出・到達の事実を認めるに足りる客観的証拠が存 在しない上,原告らに本件Y社施設に由来する化学物質による健康被害が 生じていることを認めるに足りる的確な証拠も存在しないのであるから, 原告らの主張は採用することができない。
第2 Bに対する恐喝事件について 1 弁護人の主張 弁護人は,Bが被告人が管理する口座に対して,別表2記載のとおり 金銭を振り込んだことは争わないものの,Bに肉体関係を強要したこと はなく,Bから金銭を脅し取ったことはないから被告人は無罪であると 主張する。
また,弁護人は,期日間整理手続において,Bが被告人に手 渡したとされる25万円については受け取りを否認し,Bから受け取っ た金銭は,Aが被告人に支払を約束していた金銭を支払わないためBが Aに渡す債務整理の返済資金を受け取っていたものであると主張した。
以下検討する。
2 Bの供述について (1) Bは,平成12年の末ころ,いわゆるキャッチセールスで作った 借金を返済するためにキャバレーでアルバイトをしていた際に客とし て来店した被告人と知り合い,営業のために被告人と食事をしたりし ていたところ,借金について被告人に話すとAを紹介された。
平成1 3年になり,被告人から肉体関係を求められ,これを拒否したところ, 被告人から自分が手を引くと金融業者が取り立てに来て,風俗で働か なければならなくなり,父親も仕事を辞めなくてはならなくなるなど と脅され,肉体関係を強要された。
その後も判示第2記載の文言等で 脅されて肉体関係を強要されていたが,平成15年4月ころに,被告 人から,ブラックリストに載っていないか確認するために必要である などと言われて,金融業者等のカードを作らされ,借り入れた金銭を 被告人に振り込んだり手渡し,その後も被告人に対する恐怖心から要 求されるままに金融機関から借金をして公訴事実記載のとおりの金銭 16 を被告人に交付したなどと供述する。
(2) 関係証拠によれば,大学の4回生であったBは,平成12年末こ ろ,借金返済のためアルバイトをしていた飲食店で被告人と知り合い, 被告人に債務整理を相談したりしたが,平成13年4月に,希望して いた職種に就職するため佐賀県に転居したこと,しかし,それ以後も 被告人との交際は継続し,平成15年4月になってから約2年間,消 費者金融等の金融機関から借金をしてまで被告人に多額の金銭を送金 したこと,Bは,最後に送金した約1か月後に,弁護士を通じて被告 人に金銭の返還を請求する内容証明郵便を送付したことが明らかに認 められる。
上記客観的事実関係からすれば,Bが,なぜアルバイト先 で知り合ったにすぎない年齢の離れた被告人との関係を地方に転居し た後も長く続け,債務整理の相談をしたBが被告人に多額の金銭を送 金したのか疑問が生じるところ,B供述は,この疑問を客観的事実関 係と矛盾することなく合理的に説明できている。
また,Bの供述は具 体的かつ詳細であり,特に被告人から脅迫を受けた状況や脅迫文言に ついては特徴的なものであって,被告人に金銭を交付し続けた理由と して,特に被告人から理由を言われることなく命じられたが,被告人 を畏怖するあまり,命じられるまま借金をして被告人に送金したと, 当時の心境ををありのまま供述しようと努めているのであり,その供 述態度は真摯である。
また,被告人が受領を否認する25万円につい ても,判示第2別表2番号12及び21に相当する日に,兵庫県内に 店舗を有する但馬銀行から,それぞれ20万円及び5万円を引き出し たことを示すカードサービスご利用控によって裏付けられている。
さ らに,Bは,被告人のことをおそれ,被告人から言われるがまま,被 告人に対する反省文を書いたり,被告人から命じられた調査を行った り,被告人から命じられるまま第三者に対する脅迫文書等を作成した 17 と,本件当時被告人を畏怖していたことを具体的なエピソードで迫真 的かつ説得的に供述をしているが,これらの供述はそれぞれ客観証拠 によって裏付けられている。


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調査
調査の結果の検討 (ア) E疫学調査について a 原告らは,E疫学調査の結果に基づき,非曝露群に比べて曝露群の 有病オッズ比が際立って高いことなどを指摘して,? 曝露状況と発 症時期が符合していること,? 本件Y社施設周辺住民には統計上有 意な健康被害が認められること,? 本件Y社施設との距離が近いほ ど,また曝露時間が長いほど健康被害が多発するという量反応関係が 認められること,? 他の理由で有病オッズ比の高さを説明すること ができないことなどを根拠に,本件Y社施設の操業と健康被害に因果 関係がある旨主張している。 前記3(4)イのとおり,E疫学調査自体は,3つの自治会(ただし, h町自治会はそのうちの2班のみ)の会員合計1579名に対するア ンケート調査結果に基づき,多方面,多角度から解析を行った大規模 な調査といえる。 b(a) しかし,前記3(4)イ(イ)で判示したとおり,E疫学調査におい ては,本件Y社施設より何らかの物質が浮遊していると仮定し,工 場からの距離を曝露指標としているところ,まず,前記(2)で判示 したように,本件Y社施設からの有害化学物質の排出・到達(すな わち曝露の存在)という前提については何ら実証的裏付けが行われ ていない。